自主製作プロジェクトへの挑戦(3)【津田製作所60周年記念】

自主製作プロジェクト(2)【津田製作所60周年記念】

の続きになります。

前回のブログをぜひご覧になってから

お読みください!

津田製作所の強み

弊社は「試作・開発」が得意だと

自負しています。


「こんなものが欲しい」という

お客様からの要望を、

試作品として実現するための

アイデアや知識、

経験が豊富です。



「津田製作所の特徴はなんですか?」

と聞かれたら、

私は自信を持って

そう、答えています。

試作

しかし、テープカッターの試作品の製作には

予定より時間がかかりました。


通常の試作品も

私自身が作っているわけではありませんが、

試作にかかる時間や工程、

部署や社員さんの

思考や言動など、

改めて考える機会になりました。

約10点ほどのデザイン案の中から

いくつか作ってくれた試作品。




業界の方は気づかれると思いますが、

アルミの塊からの

削り出しです。



当初、

インテリアとしての見た目から、

素材は鉄で、と

推していたのですが、

加工や価格の面で

アルミでの製作がベターとなりました。




今考えてみれば、

弊社が加工することの多い

アルミ(自動車部品で使用する)にすることで

このプロジェクトの目的の一つ

④使う(見る)たびに津田製作所を思い出してもらえる」

(自主製作プロジェクトへの挑戦(2)【津田製作所60周年記念】参照)

に当てはまり、

結果、良かったと思っています。


製品をおもしろく

この中でも

一番シンプルなものを採用した理由は、

構造が面白く

唯一無二であることでした。

実は、この構造には

奇妙な点があります。


多くのテープカッターは

リールの真ん中に軸があり、

回転する仕組みになっています。


しかし、これには

軸がないのです。

(↓改良前のものの説明書です。)

真ん中の二つの丸い部分は

ボルトを使用しているため、

構造をどうしても知りたい方は

分解も可能なのですが…


元に戻すのが難しいとのことで

オススメはできないそうです笑



使う人の好奇心や遊び心をくすぐる、

こんな構造をよく考えたなと

口には出せなかったものの(恥ずかしがりやなので)

感心しました。


1kgの試行錯誤

シンプルでとてもいいデザインなのですが、

大きな問題が出てきました。



底に滑り止めをつけたものの、

テープを引っ張る・切るの動作に、

滑ったり転んだりしてしまいます。



手持ちで使うタイプでいいのでないかという

意見も出ましたが、

やはり置いて使えるようにしたい。


市販のテープカッターは

平均約1.5kg、

このテープカッターは

500g。



テープカッターの特徴の一つである

「重量」

が足りないのです。


アルミ素材の軽さが

ここで壁となりました。


あと1kg。


さらなる試行錯誤が始まりました。





自主製作プロジェクト(4)【津田製作所60周年記念】に続く

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