人の技術と自動化の融合〜新生産システム導入〜

少し前からブログでもお知らせしていた新規設備が、ついに当社に導入されました。

今回導入した設備は自動化を目的としたものですが、自動化は決して人の技術を不要にするものではありません。
むしろ、人がこれまで培ってきた加工技術や判断力を活かしながら設備と組み合わせることで、より高い品質と生産性を実現することが目的です。

今回の設備導入も、まさに「人の技術」と「自動化」を融合させた新しい生産体制への挑戦と言えます。



自動化連続運転の実現を

ここ3年間、当社では新しい設備の導入を段階的に進めてきました。

今回導入した設備もサイズとしては比較的小型ですが、能力面では従来設備に引けを取らない性能を備えています。
むしろ現在の製造現場のニーズに合わせた柔軟な生産が可能になる設備と言えるかもしれません。

そして今回の設備導入の最大の目的は、自動化による連続運転の実現です。
単に新しい工作機械を導入するというだけではなく、当社の今後の生産体制を見据え、システムとして設備を構築したことが大きな特徴になります。

そのため、設備が新しくなるだけではなく、我々スタッフ自身も新しい技術や考え方を身につけていく必要があります。
これまでの加工技術だけではなく、加工プログラミング、設備の稼働データの取得、品質データの分析など、データを活用したものづくりの考え方も重要になってきます。


自動化と品質向上を両立させ不良率0.3%以下を目指す

これまでの製造現場では、加工中のわずかな精度変化やトラブルの兆候を事前に察知することは難しい部分がありました。
しかし設備の稼働データや加工データの規則性を把握し分析していくことで、トラブルや精度不良を未然に防ぐことができる可能性があります。

先日の社内会議でも、現在当社の不良率がおよそ0.7%前後の水準であることから、特に多い1~5ミクロンの公差外れによる不良を削減できれば、不良率0.3%以下という目標も現実的になるのではないかという意見が出ていました。
さらにそのノウハウを水平展開できるレベルまで高めることができれば、同じ設備を使用して生産している企業との差別化にもつながるのではないかと考えています。

今回導入したシステムは、小型の5軸加工機に多関節ロボットとワークストッカーを組み合わせ、安全柵で囲った自動化セルとなっています。
これまで人が行っていたワークの取り付け・取り外し作業をロボットが担当することで、最大32個の製品を連続して自動加工することが可能になります。





自社に合ったオリジナルシステム

当社ではこれまでも自動化設備を導入してきましたが、今回のシステムではさらに一歩進み、超高精度の自動計測機器も活用する予定です。
一般的に高精度加工と自動化の両立は難しいと言われていますが、加工と測定を組み合わせることで、これまで自動化が難しいとされていた生産にも挑戦していきたいと考えています。

実はこのような自動化システムは工作機械メーカーからも販売されていますが、検討を進める中で設置スペースが大きすぎる、価格が非常に高い、動作スピードが遅いなど、当社の現場には合わない部分も見えてきました。
そこで今回は、当社が本当に実現したい生産に最も適した設備をそれぞれ選定し、自社でシステムとして構築する形を取りました。

また今回は使用するツールにもこだわりました。

その一つが日研工作所の「黒のホルダ」です。このホルダは防錆性能に優れたメンテナンスフリーのツールホルダとして知られています。
自動運転を安定して行うためには、小さなトラブル要因もできるだけ排除することが重要になります。そのため品質に影響を与える可能性のある要素を極力減らす目的で採用しました。

効果についてはこれから検証していくことになりますが、有効性が確認できれば他の設備への水平展開も検討していきたいと考えています。




今回の設備導入は単なる設備更新ではなく、当社のものづくりの進め方を一段階進化させる取り組みでもあります。
人が持つ技術と設備の力を組み合わせ、より安定した品質と生産性を実現できるよう、これからも現場全員で取り組んでいきたいと思います。







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