自主製作プロジェクトへの挑戦(4)【津田製作所60周年記念】
の続きになります。
自主製作プロジェクト(1)〜(3)のブログを
ぜひご覧になってから
お読みください!
1.5kgの壁
今回のテープカッターを
使いやすく、
かつ安全にするために必要な
1.5kg。
最初に作ってくれた
500gの「本体」を
ただ、大きく重くするというのでは
いくつか問題がありました。
1からまたデザインを考え直し
試作品を作るには
時間が足りない。
あと1kg重くし、
テープを引っ張たり
切り取ったりする力に負けず、
安定して使えるようにするには。
私はどうしたら良いのか
思いつかずにいました。
しかし、しばらくして
なんと
新しい「カタチ」ができたと
社員さんからの一報がありました。
意外な完成形
でき上がってきた「土台」
下部に埋め込んである
8つの「ボルト」でおかげで
全体の重量が増し、
ちょうど1kg。
上部の左右の
羽のようなパーツは
可動するようになっており、
本体をはめ込むことで、
二つのパーツで
一つのテープカッターが
完成します。
ドッキングすると、
可動式の羽が
自然に元の位置に戻り、
本体が滑り落ちてこないための
ストッパーの役割も果たしています。
これはいつでも
簡単に外すことができ、
本体を手に持って
使用することもできます。
こんな斬新なテープカッターを
私は見たことがありません。
想いを込める、想いを伝える
日常的に使用する
土台の底面には、
溝をきって
滑り止めのゴムがはめてあります。
ですが、もう一つ。
手持ちで使う形態の
本体の底に、
同じ手法で
津田製作所60周年 弊社のロゴマーク。
気付かれないかもしれないし、
コストや手間を考えると
「これはなくても良いのでないか?」
と言ったのですが、
最後まで譲ることなく
想いを施してくれました。
「可能にする」ために
「うちは部品を試作開発する会社だから」
「テープカッターなんて作ったことないから無理」
「時間がないから諦めよう」
「これまでと同じように市販品で考えよう」
期限が迫っていた時、
そんな意見が出ることや
プロジェクトの中止も
覚悟しましたが
できない理由でなく
できるための方法を
考えてくれていました。
言葉で書くと月並みというか
簡単になってしまい、
うまく伝えられないのですが、
本当に貴重なことに捉えています。
使う方々のことを想い
みんなの想いも込もった、
津田製作所、唯一の
世界中どこにもない
テープカッターです。
会社の取り組みの中でも
過去一番、喜んでいるんですが、
社員さんたちは気づいていないと思います。
(感情を表に出すのがうまくないんですね)
お届けする時に
持ち運びが少々大変ではありましたが笑、
お渡しさせていただいた方々からは、
楽しまれたり、
興味を持ってくださったりと、
とても嬉しい反応がいただけました。
冒頭の画像は、
一緒にお渡しさせていただいた
御挨拶状です。
この製作の機会となった60周年。
最後になりますが、
弊社を支えてくださっている
すべての皆様に加え、
当社の社員さん、
このプロジェクトに関わってくださった社外の方々に、
もう一度
感謝の気持ちをお伝えし、
プロジェクトブログを完結したいと思います。
これまで全4回。
長いブログとなりました。
お付き合いくださり
ありがとうございました。
株式会社 津田製作所
代表取締役 津田義明
#津田製作所 #金属切削加工 #試作 #開発 #広島 #精密部品 #ものづくり